XantiaのエンジンECUのダイアグノーシス呼び出し方法


 数十万もする?高価な診断テスター(ELITE)を用いなくても、ECUのダイアグを読み出す方法の原理などは、www.bx.citroen.orghttp://www.bx.citroen.org/t02/t02.htmlに書かれていますので、まず一読しておいてください。大変わかりやすく解説されています。ものすごく画期的な方法です。


【手順の概要】

運転席下のヒューズボックスの横にあるダイアグノーシス・ソケット(専用テスターはここに接続してメモリーを呼び出す)に適当な線をつなぎ、それを数秒間ショートさせると運転席メータークラスター内のエンジン警告灯が点滅し、その点滅回数がエラーコードと対応している。

【準備するもの】


【段取り手順】

crip.jpg (6275 バイト)1.ワニ口クリップ付き電線を準備する

 50cm〜1mくらいの長さのワニ口クリップ付き電線を用意します。私は1980円の工具セットについていたものを使いました。なければ、ホームセンターに売っていると思います。




 

hinji.jpg (5502 バイト)2.ドアヒンジを脱脂する(省略可)

 ドアヒンジを使ってショートさせますので、エレクトロニックスプレーやレクトラクリーンなど電気系にも使えるものできれいにしておきます。私は運転席ドアを使いましたが、今回は脱脂しませんでした(写真はXMのもの)。

 これらのスプレーはホームセンターの自動車用品売り場などで簡単に手に入ります。値段も800円くらいです。

 

 


【作業手順】

husebox.jpg (4577 バイト)1.ヒューズボックスの蓋を開ける

 まず、運転席下のヒューズボックスの蓋を開けます。開けるには、取っ手を半回転させるだけです。

 ヒューズの左横に茶色の30極コネクタがあります(下の写真)。30極コネクタはシートに座って奥の方から手前にかけて順にA,B,C列・・になっています。ピン番号はシートに座って正面を向いて右から左にかけて順に1,2,3となっています。このC1端子をショートさせます。写真はシートに座った方向から撮ったものです。
 ショートさせるのは、C1端子です。この写真で言うと、下から3列目、右から一つ目の端子になります。
ちなみにXantiaのTRAINING MANUALによると・・・

 

diagcon.jpg (6937 バイト)

A1 +常時通電 Aはテスト用電源最大値4A
A2 +IGスイッチON時通電
A3 アース
C1 エンジン・テスト・チャンネル"c" (ラインKISOバス)
C2 エンジン・テスト・チャンネル"a" (ラインLISOバス)
C3 エンジン・テスト・チャンネル"b" (サービスコード読みとり)
E1 ABS自己診断
E2 ハイドラクティブ・サスペンション自己診断
F1 エアコン自己診断(ELITカセットNO.5より対応)
J1 オートマチック・バックモード・ドアミラー自己診断
J2 盗難防止アラーム自己診断

 

cripon.jpg (6709 バイト)2.C1端子をクリップで挟む

 クリップの先には、絶縁テープを巻きました(実はただのビニールテープ^^;;;)。こうしないと端子間の隙間が狭いので、他の端子に接触してしまい、場合によってはECUが誤動作、暴走する可能性があるからです。ものがエンジンECUなだけに、この対策はしておいてください。

 



on.jpg (3540 バイト)3.イグニッションをONにする

 エンジンをかける必要はありません。キーをON位置にするだけです。すると各種警告灯が点灯します。白丸がエンジン警告灯です。

on2.jpg (2533 バイト) しばらくすると、このようにいくつかの警告灯が消え、このような状態になります。エンジン警告灯は点灯したままです。

 

 

short.jpg (4814 バイト)4.ドアヒンジで約3秒間ショートさせる

 この状態でドアヒンジに電線のもう片方を接触させます。接触時間は約3秒です。あまり厳密でなくてもかまいません。頭の中で、1、2、3と数えます。

 なお、ショートと言っても別に火花が出るわけではありませんので、ご安心を(^^)

 

 


flash.jpg (2336 バイト) すると、エンジン警告灯が最初に1回点滅、1秒後に2回点滅します。これが故障コード12なのです。たとえば、2回点滅、その後5回点滅だったら、故障コード25になります。ただし、コード12と11は特別な意味を持っており、12は診断開始、11は診断終了です。ですから、まずこの12を出さないといけません。

 

5.診断終了までショートを手順4を繰り返す

 12が出たら、あとはショートを繰り返します。12の次が11だったら何もエラーがなかったことになります。

9.イグニッションをオフにします

さて、私の診断結果は12,11でした。つまりエラーはないということになります。


【エラーコード表】

コード 考えられる原因 警告灯ON フェイルセーフ機能

13

吸気温センサー  
14 水温センサー  
15 ポンプ・リレー・ユニット    
21 スロットル・センサー  
22 ISCバルブ    
27 車速センサー  
31 空燃費調整    
33 圧力センサー  
34 キャニスター・パージ・ソレノイド    
41 フライホイール・センサ    
42 インジェクタ  
44 ノックセンサ  
45 イグニッション・コイル1  
52 O2センサ  
53 バッテリ電圧  
54 ECU  
57 イグニッション・コイル2  

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