XMのリアABSセンサーの清掃
〜ABS OUT OF USEの対策〜


scr12.jpg (6889 バイト) まずタイヤを外します。左の写真は右リアタイアを外して後方正面から見たところです。右端に見える板がディスクローター、左端に見える板が泥よけ(ディスクプロテクター)です。その間に見えるのが問題のセンサーです。センサーにはねじが二つあります。トレマニュやショップマニュアルでスクリュー1、スクリュー2と呼ばれているものです。お手元にそれらのマニュアルがある方はそれをご覧になるとわかりやすいと思います。
 さて、ここでトレマニュなどを何度読み返してもなかなかよく理解できないのですが、どのねじをゆるめたらセンサーが外れるのか?という問題です。いつものようにkeigoさんにアドバイスを求めると(実は彼はプロのメカニックです)、「正面のねじ以外は絶対に触ってはいけない」というのです。つまりスクリュー1だけをゆるめよ、と言うことだと思いました。たぶんスクリュー2は私が恐れているセンサーのクリアランスに関係するものだと思いました。センサーとセンサーローターのクリアランスは、0.5mmです。もちろん幅がありますので、それは後日センサークリアランス調整の記事で述べることにしますが、とにかくそのくらい微妙な調整が必要なんです。

rsensor1.jpg (4381 バイト) そこで、とにかくスクリュー1をゆるめます。10mmのソケットで簡単に緩みます。しっかし!緩んだものの、センサーが外れません。引っ張っても外れないんです。ありゃりゃ、なんじゃー、やっぱりスクリュー2もゆるめないとだめかぁー?なんて、思い始めて・・・はい、やっちゃいました。プロのアドバイスも聞かずに・・・(^_^;)
 でもやはり、というか当然というか、2をゆるめても状況は変わりませんでした。しかたなくセンサー本体ををぐいぐいと回転させるように引っ張ると、徐々に外れました。

 左の写真で左側の大きなものがスクリュー1です。センサー本体には台座とのクリアランス調整用の円筒(4つ下の写真)との間でクリアランスを調整する板がついています。

 

rsensor2.jpg (4469 バイト) 板を外すとこんな感じです。写真で右に大きな棒状のものがセンサー本体です。その下に見えるのがスクリュー1です。

 

 

 

 

rsensmigaku.jpg (5738 バイト) センサーは永久磁石でできているのですが、そこにかなり厚く鉄くずのようなものが付着しています。結構しっかりくっついているので、ヤスリでこそげ落としました。

 

 

 

 

rsensafter.jpg (4743 バイト) 磨いてみると円形だと思っていたセンサーがこのように長方形だということに気づきます。私はこれを見て、「よし、もらった!」と思いました。CMLでセンサーを外して磨いたら直ったという報告を読んだことがあるからです。まさしくそれは、このことに違いないと確信したわけです。

 しかし、その1時間後には、それは甘かったと気づかされるのでした・・・(;;)


 

 

rsenscl.jpg (5240 バイト) さて、清掃は以上で終わりなんですが、最初にスクリュー2を緩めてしまったツケを払わねばなりません。どうしようかと一瞬思いましたが、センサーをよく見ると、写真のように緩める以前の位置で色が変わっています。汚れている部分と銀色に光る部分の境目に合わせれば、もとのクリアランスに戻るはずです。

 ここで少し解説ですが、スクリュー1と同軸に円筒があります。それがこの銀色に光っている部品です。この円筒を動かすことでクリアランスの調整ができるんです。スクリュー2は円筒が動かないように下から締め付けている、と言うわけです。
 センサーを装着するにはスクリュー2を締め付けてから、板と共にセンサーを取り付け、スクリュー1を締め付けます。

 

daiza.jpg (12822 バイト) これはクリアランス調整の記事のところで書くべきかもしれませんが、ついでだから書いておきます。これもkeigoさんからアドバイスを頂いたものですが、台座の前のクリアランス調整用の板が錆びてクリアランスを狂わせていることがあるので、磨いておきます。私の場合、ほとんど錆びていなかったのですが、軽く磨いておきました。写真は磨いた後のものです。

 

 

 

daizaura.jpg (5551 バイト) 板の裏もこのように磨いておきます。

 

 

 

 


daiza3.jpg (4999 バイト) センサーの台座も同様に磨きます。

 

 

 

 


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