あばん・ぎゃるど  
  シトロエン日記  
  2010.8.7 純正センター穴無しホイールのバランスを調整してもらいました  

中期型シトロエンXmに純正のアルミ・ホイールは、ホイールの真ん中に穴がありません。そのため、タイヤ交換したときに、そのお店ではバランス調整ができず、バランスを一切とらずに履いていました
ところが、120km/hくらいで振動がでるので、今まで我慢していたのですが、バランスを調整してもらうお店を探しました。
オートバックスで交換してくれるところがあるというので、近くのオートバックスに行きましたが断られ、プジョーディーラーなら対応してくれるが外注に出すそうだ、と教えてくれました。
外注に出されると金額も高くなるだろうし、車を預けなきゃなんないのでやっかいです。他の車用品店を当たってみましたが、どこも引き受けてくれるところはありませんでした。
そんな折り、京都のAutoneedsさんが、対応してくれるとホームページに書かれていたので、お願いしようかと思っていたところ、愛知県豊明市にあるK&Kさんもやってくれるってことがホームページに載っていました。
Autoneedsさんは、その技術力と丁寧な仕事で有名ですが、こちらのK&Kさんも、以前からブログ「mokkokoの日記」の記事を読んで、信頼できそうなお店だと思っていました。XmもXantiaもしょっちゅう入っているようです。
ちなみに、このブログ、お店とモンスター客らしい?やりとりが紹介されていたりして、とてもおもしろい。
最近、私も感じるんですが、HPやブログの方にご連絡いただく方の中のごく一部ですが、「は?」と思えるような依頼や、メールをしてくる方がいらっしゃいます。そういう方にも私はお返事を差し上げるのですが、まともにお礼や返信をしてくれる人は稀で、私から必要な情報が得られても得られなくてもそれでなしのつぶて・・・。ネット社会って、ネットに存在しているコンピューターが相手ではなく、ネットという媒体を介して人と人が繋がっているはずなんですが、それが見えない方がいらっしゃるんですね。特に腹も立ちませんけれど、そういう人がお店だとなおさらいるのだな、というところにとても共感しています。ブログの内容を見ていると正直な方で真っ当なプロの職人気質を感じさせられます。どんな方なのか、一度お会いしてみたいという思いもありました。「あばん・ぎゃるどスクエア」でおなじみの、keigoさんやじーじさんとはまた違ったキャラの方にも感じられてました。

そこで、mixiにも参加されてるようで、mixiからメールを送って連絡を取ったところ、すぐにお返事を頂いて、お盆休み前のお忙しい時期なのに、快く引き受けてくださいました。どんな方なのか、楽しみにしてました。
お店に伺うと、小さいお店なんですが、たくさん車が入庫してます。


リフトが他の車で使われているので、ジャッキアップでタイヤを外します。

作業をしながら、いろいろとお話を伺いました。
こちらの代表のまささんは、名古屋圏の老舗シトロエン・ディーラーの両雄、渡辺自動車さんと、どみにこさんで修行を積んで独立された経歴だけの技術力がある、という感じがします。
現に、私のHPにも載っているカミヤマさん(現Cooper1000さん所有)のXmをMT化の実作業をされたのは、どみにこ時代のまささんだそうです。
どみにこさん時代にアウトカプリコさんとも同僚だったそうで、どみにこさんの社長の企画で、MT化はその人と共に進めたそうです。

あすなろさんにもお会いしたことがあるということだし、鰻オフに来たCooper1000さんのMT化を手がけたということで、いろんな接点があって、びっくりしながら、話が弾みました。
外したタイヤを、センター穴がなくても調整できる特別なアタッチメントで調整していきます。
タイヤを回転させるとデジタル表示で、重りのグラム数が出てくるみたいです。
15グラムとかをつけて、フロントは終了。
リアの調整に入ると、45グラムとか出てきます。
まささんは45グラムは気に入らないみたいです。


まささんのこだわりで、「30グラム以上は打ちたくない」ということで、どうするのかと見ていたら、なんとタイヤを外すというのです。
手際よくタイヤを外しだしました。

外してどうするのだろう、と思っていたら、タイヤを手で押したりしています。
そして、またタイヤにホイールをつけて、空気をかなり多めに入れています。
そして、ここからが驚きなのですが、ある作業をします。単純な作業なのですが、これが重要とのこと。
まささんが、勤め人の整備士時代に、タイヤメーカーの人に言われたそうです。
「おまえ、タイヤ組んでみろ」
いつもどおり、タイヤをホイールにはめて、エアを入れて、バランスを取ると、「20点だ」といわれたそうです。
普通にそうしただけでは、タイヤとホイールのリムの間にエアが噛んでいて、それが真円性を損ねるので、組んですぐにバランスを取ると、しばらくはいいが、そのエアが抜けたとき、バランスが崩れてしまい、すぐにまたバランスが悪くなるそうです。
そこで、ある作業をして、エアを抜きます。その作業は、まささんのノウハウにあたると思いますので、まささんから控えてくれと言われてはいませんが、詳細はお伝えしないことにします。
さて、再度、組み付けてもういちどバランスを見ます。すると、やっぱり45グラムと出てきます。ホイールが悪いのか・・・。まささんにメールでお願いしてた段階では、ホイールが悪いときもよくあり、その場合は、完全には調整できないことがあると言われてたんです。
どうするのかと見ていたら、まささん、再度タイヤをホイールから外しだしました。そしてもっと念入りに抜いていきます。

抜けたかどうか、液体をかけて、見ていきます。
錆止め剤と書いてあるものと、もうひとつ別のものをタイヤとリムの間に軽く流し込んでいます。
すると、エアを入れて抜いていくとどんどんリムとタイヤの間から泡がぶくぶくと出てきます。
これがそのエアという解説をしていただいて、再度バランスを見てみると・・・、今度は15グラムと出ました。すごい、30グラム分も・・・・。
こういう丁寧な仕事をしてくれて、
2,000円/本×4=8,000円
私は、安いと思いました。
おそらく普通の量販店などでは、普通に組んでいるのじゃないかと思います。ここまですると時間が相当かかりますからね。
また、まささんも、よく業者さんから45グラムでもいいから速くやってくれといわれるときもあるそうで、そういうときは仕方なくそうするそうです。
ディーラーさんが外注に出すとやはりそういうことになるのかもしれませんね。
Autoneedsさんのホームページでも外注にバランス調整を出すときのリスクを懸念されてます。
とてもいい勉強をさせていただきました。プロの仕事を見せていただきました。
で、帰路の伊勢湾岸で、早速試してみます。LS600hが疾走しているのを見つけ、追いかけました。○7○km/hくらいでもまったくぶれません。完璧です。

Xmのヒーターコア。左が純正品。右がK&Kオリジナル
その他にもXmやXantiaのヒーターコアも製作しているらしくこの写真はXmのものです。純正部品だと、また漏れ出すようで、漏れないようなものを作ったそうです。
なかなかおもしろいお店です。
またいつかお世話になることもあるかもしれません。

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