あばん・ぎゃるど  
  シトロエン日記  
  2009.6.14 Xm、スペコンに交換  

Xmのリア・スフェアが寿命のようで、最近乗り心地が悪くなっていました。特に、交差点からの発進時や、右折待ちから一気に加速して曲がるときに、アディショナル・スフェアが切り離されて、SPORTS状態になる約1.5秒にガタタタと跳ねて大変不快でした。特に左リア・スフェアが破れているのではないかと思うような跳ね方です。
また、ラジオ法でも検知できなサスロック発生時は跳ねまくってどうしようもない状態でした。
このXmはワンオーナーで走行距離38,441kmで購入しましたが、Auto Pallasさんは納車時にスフェア残圧70%以下だと交換して納車してくれますが、今回はそれに該当しなかったということだったので、恐らく購入後一回は交換されているのではないかと想像します。ただし、フロントはスフェアの頭にディンプルがついていますので、いわゆる対策球ですから、これは6万キロ程度で寿命にはならないので恐らく交換されていないのではないかと、思います。残るは、フロントとリアのアディショナルになりますが、フロントは顕著に跳ねるような感覚はなく、リアもアディショナルが繋がっているときは、ストロークしますので、これもまだいけるだろうと判断し、リアのみ交換することにしました。

Xmの乗り心地はXMのそれよりも、明らかに硬いと思っていましたので、迷わずコンフォート・スフェア、いわゆるスペコン(スペシャルコンフォートスフェア)を装着することにしました。
スペコンは、モダンサプライさんや、あすなろさんで扱っていますが、以前から取引があるあすなろさんにお願いすることにしました。
あすなろさんは、アメリカへ赴任されていましたが、赴任が解け、帰国されていて、ちゃんとご商売を継続してくれています。ありがたい。
で、スペコンですが、あすなろさんのホームページや口コミでは、リアだけの交換はバランスが悪くお勧めしないと、言われています。全部交換するといいんですが、予算が・・・。
私としては、その「バランスが悪い」とは何か?どういう状態として感知できるのか知りたいのと、実は以前乗っていたシルバーXM-Xはリアのみスペコンだと前オーナーから聞かせれていて、その乗り心地にアンバランスさを感じていなかったので、試してみたくなって、今回リアのみ注文することにしました。
価格は、左右1セットで、17,800円+送料着払いと良心的です。
さて、交換手順ですが、久しぶりに交換するので、予習です。
まずは、車高を最高にしてから、リアをジャッキ・アップです。ジャッキを当てるポイントはどこが正解かわかりませんが、私はスフェアのブロックの真下に油圧ジャッキを当てました。
左右をジャッキアップして、ウマをかけます。ウマをかけたら、最高になっている車高を最低にします。

く〜!それにしても、このリアをジャッキアップしたXmの姿、かっこいー♪
次に、残圧を抜くために、本当はプレッシャー・レギュレーターのブリード・スクリューを回す必要があるのですが、フロントの下からでないとアクセスできないので、リアだけをジャッキ・アップするとブリードを回せません。
そこで、エンジンを切って、ドアを開けたまま、ブレーキを120回ほど強く踏み込みます。結構脚が疲れてくるので、途中で「こんなことして本当に圧が抜けるのか?」とか疑問が沸いてくるのですが、まぁ、5分もかからないですから、踏み続けます。
次に、スフェアを布で拭きます。汚れていると、レンチがうまくかからず、スフェアが回らないことがあるからです。
その次は、地面に新聞紙を敷きます。外したときにLHMが漏れますし、破れスフェアだとスフェアを外した瞬間、前方にぴゅーっとスフェアの穴からLHMが飛び出しますから、新聞紙を長めに敷きます。
でも、どこにも書いてないですけど、風が吹くと新聞紙ってすぐに飛んじゃうんですよね。ちょっとした風でも飛びますから、新聞紙の四隅を石で押さえました。これも大き目の石でないと小さいのだとすぐに風に負けちゃって、案外盲点という感じです。
さて、いよいよ古いスフェアを外します。使ったのは、10年近く前に買った安物のエーモンレンチ。そう悪くはないのですが、柄の長さが足らないのが最大の欠点です。しかし、これしかないし、スフェアの交換なんて滅多に発生しないのに良いレンチを買うのはもったいない^_^;
左から回しましたが、結構固かった。でも根性出して回したところ回りました。30cmほどのパイプがあったら、柄に突っ込んでエクステンションとして使えるのですが、あいにく1mのパイプしかなく今回は長すぎて使えませんでした。
右側はいとも簡単に回り、外せました。
左は、右に比べて、外したときにLHMがぼたぼたと漏れてきました。破れスフェアはLHMがスフェアの内部の窒素ガスが封入されている隔膜へ侵入していますから、持ったときにどっしりと重いのですが、持ってみたところ、左右の違いはあまりわかりませんでした。気のせいか左の方が重い感じです。ですから、破れていたのかどうかは判断できませんでした。
新しいスフェアを装着する前に、ゴム製のOリングを車体側にはめておきます。古いOリングが、外したスフェア側についていることもあれば、車体側に残っていることもあります。
今回は、左はスフェア側に、右は車体側に残っていました。新しいOリングは、新スフェアに同梱されています。
そのOリングにLHMを指で塗り、新しいスフェアのねじ込み部やOリングが当たる部分にもLHMを塗っておきます。
そして、新しいOリングを車体側にはめます。
新しいスフェアを手でねじ込んでいきます。いわゆる手締めです。レンチでやると次外すときに、固くて回らないことがあるといわれています。
私の場合は、不安だったので、若干レンチで軽く増し締めしました。
左右やって、完了です。
本当は、この後、エア・抜きをしないといけないと、じーじさんから教えてもらっていたのですが、やり方まで教えてもらってないので、省略です。
さぁて、乗り心地はどうでしょう。
まずは、リア・ウィングを押してストロークしてみました。ぐわん、ぐわんと深くストロークします!
写真は子供に押させたので、これくらいしかストロークしてないですが、私がいつもの力で押すと、アルミホイールの縁にかかるくらい深くストロークします。
駐車場からバックで出るとき、ほんの50cm後退しただけで、違いがわかりました。それはブレーキの感じです。ブレーキを踏むとリアが少し沈み込む感じがします。かなり柔らかくなったので、この程度のぶれーキングでも沈み込むのでしょう。
で、15kmほど試乗しました。
うーん、いい!すっごくゆったりとストロークします。重厚ですね。SPORTSになっても気にならないくらいの柔らかさです。これぞXM!といった乗り心地です。
心配していたバランスですが、リアのみスペコンでも、私としては特にバランスが悪いという印象はありません。いい感じです。
信号待ちで、お尻ピョコタン現象が出ました。信号で停止し、数秒後、リアが、クインと上がるのです。ブレーキを踏んで沈み込みすぎたリアを元に戻そうとするためらしいのですが、つまりこれは沈み込むくらい柔らかいので、スフェアが新しいとき特有の症状です。
しかし、正直言うと、Xantiaにスペコンをつけときほどの感動はありません。またシルバーXM-Xのリア・スペコン仕様のとろけるような乗り心地も再現できていません。しかし、初期型XMのノーマル・スフェア程度の柔らかさは十分再現できていると思います。スフェアが新品なので、3,000kmほど乗るとこなれてきて、スイートな乗り心地に変化するのかもしれません。
乗り心地が硬くなったといわれる中期Xmには、このスペコンはかなり良いのではないかと思います。
いつもの乗り心地を比較するための、道路に行ってみました。ここは約30mほどに渡って、路面が洗濯板状態になっています。ベンツC(W202)だと、結構はねます。寿命だったスフェアのXmだと若干跳ねていました。今回は・・・、全然跳ねない。凹凸を感知できないということはありませんが、かなりスムースにすーっと進みます。いいです。合格です。
まだ高速を走ってないので、なんともいえないですが、街乗りではこれは満足です。
少し乗っていると、フロントが今度は気になってきました。ほんの少しがたつく気がします。リアがスムースになった分、フロントに注意がいくからでしょうか?しかし、スペコンにしたいと思うほどではありません。フロント・アディショナルを交換したらいいのではないかと思いましたので、近々、フロント・アディショナル、次にリア・アディショナルを交換しようと思っています。

取り外したスフェアの残圧はこちら。

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