あばん・ぎゃるど  
  シトロエン日記  
  2011.11.20 フォグランプのLED化  


フォグだけが色温度が低く、赤っぽい
今までストップランプやライセンス・プレート、フロント・スモール・ランプなど外回りをLED化してきました。ヘッドランプのロー・ビームはHID化してあったので、フロント回りのフォグだけが色温度が低く、赤っぽいのが気になっていました。
フロント・ビューをクールにしたい!ずっとそう思っていました。
そこで、フォグをHID化しようとも考えたのですが、フォグユニットが小さく、HIDバーナーが入りそうもありません。ずっと諦めていたところ、最近になってLEDが急速に安く明るくなってきており、調べたところ、フォグ球と同じH3互換のLEDも安く手に入るということがわかってきました。

マウスオーバーで、拡大
そこで、まず現状調査です。
LEDにするにしても、どれくらいの長さのものならいいのか、わからないので、フォグをまず外からよく観察してみることにしました。
すると、フォグにはこのように遮光板があることがわかりました。この遮光板があるため、天地長は相当短いものでないと入らなさそうです。
この遮光版によって三方を囲われているので、光量も相当ないと、辛いですね。
考えたら、H3 ハロゲン55Wですから、オリジナル電球はかなり明るいわけです。ワット数だけで言ったら、ヘッドランプと同じですからね。
次に、実際にオリジナル球を取り出して交換できるのかどうか、交換の仕方もわからなかったので、車の裏にもぐって、どういう構造になっているのか、見てみることにしました。
もぐるといっても、フロントバンパーのすぐ下なので、車高を最大にして、覗いてみました。
もぐるとき、今までの反省から、メガネが傷ついたり、上から埃や砂が落ちてきて目に入ったりするので、今回は、ゴーグルを買ってきて作業しました。
山本セーフティーゴーグル SG-12
980円
つけ心地はいいですねー。めがねの上からでもつけられて、曇りにくいし、快適です。
フロントバンパーの裏の穴から、中を覗いてみます。このあたりは、ウィンカー球の交換のときと同じときに作業しましたので、そちらの記事を参考にしてください。


フロントアンダーパネルが外れたら、このグレーの蓋を開けるとフォグ球が交換できます。
蓋を開けます。
蓋を開けると、H1のヘッドライトなどと同様、一般的なリテーニング・スプリング(白矢印)がありますので、それを赤矢印方向に、内側に向けて外します。
それを外すと、ランプ球がフリーになりますので、コードやスプリングが結構邪魔でなかなか抜きにくいのですが、なんとか抜けます。
リテーニング・スプリングを外したら、H3球のコードと車体側を繋ぐ平型端子のカバーを外します。手では開けにくいので、小さいマイナスドライバーなどでこじ開けます。
抜けました。
普通のH3球です。
全長が
実測39.55mm。まぁ40mmと見て良いでしょう。
で、ベース端子の上より上の部分、ここが遮光板に覆われる部分ですが、
実測31.90mm。まぁ32mmと見て良いでしょう。

さて、車体側、遮光板の天地長はどれくらいかというと、これが計りにくい。ノギスのデプスゲージとかが入らないので、すごくアバウトで針金で計ったところ、32〜34mmくらいしかないようです。つまり、H3球がギリギリ収まっているっていうことになります。
うへぇー、こんな短いLEDってあるのかな?
この日は調査日として、ここまでです。



ここまでのことを元に、LEDを選定しました。
ヤフオクで、カテゴリ:自動車、オートバイ > パーツ > ライト > バルブ > LED > その他
で、H3で検索すると、沢山出てきます。

私の選んだ基準は、
1. 長さができるだけ短いこと
2. 明るいもの(3chip SMD)であること
3. 価格が安いこと

そこで選んだのが、このショップのものでした。
株式会社 富士倉LED H3球」 780円 (送料込) 2個セット 6500ケルビン
3chip SMDがサイドに8連、トップに1連の計9連

まず、長さとしては、何mmなのか書いてなかったのですが、もうひとつの候補だったLEDを参考に、全長42mm、ベース端子より上側が32mm程度であろうと推測しました。
であれば、純正H3球とほぼ同じであり、なんとかなりそうだと判断しました。
次に、3chip SMDかどうかも書いてないのですが、見た目からそう判断しました。
「競技用ですので、一般道路での使用は避けてください」と書いてあるくらいですから、相当明るそうです。車検非対応という意味だと思いますが、Xmの場合は遮光板があるので、たぶん大丈夫と判断しました。
最後に、お店の評判はあまり、よくない評価も多いのですが、送料込み780円は激安です。取引には何の心配もありませんでした。
色温度は6500ケルビンですから、私のヘッドライトはHIDの6000ケルビンに換装してますので、色合いも大体合いそうです。

パッケージの謳い文句は、
「カラー電球で実現できないシャープな発行色!」
「装着時の極性調整不要!」
「高輝度マルチモジュールLED採用」とありますので、やはり3chipのようです。
「広指向性鮮やかな光がラソプピューをドレスアップ!」という文字が笑えます。たぶん「ランプビュー」と書きたかったのでしょう。
純正H3球と長さを比べてみると、これくらい違います。
ベース端子から、6mmほど違いますね。
入るかなぁー・・・
うっ・・・やっぱり入らない・・・。3mmくらい




買ったやつは長すぎた


買わなかったもうひとつの候補は、ベース長から32mmと長さは合いそう
奥行きをなんとか針金で測ってみたのと比べると、やっぱり2mmくらい長くて入りません。
とういことは、ベース長から35mmくらいのものでないとだめみたいですね。
うわぁー、こっちだったら良かった。
うはぁ・・・。まいったなぁ。買いなおそうかなぁ。
1,380円+200円(送料)=1,580円
と、800円をケチってこちらを買わなかったんだけど。こっちのが良かったなぁ。



とりあえず、どれくらいの明るさなのか、点灯テストをしてみることにしました。
初期不良だと交換してもらう必要もあり、届いたらすぐにテストする必要があります。

長すぎて装着できないので、ワニクチクリップを使います。

車体側は、遮光板と一体になっているベースが一般には負極アース(黒)、H3球から伸びるコードを正極(赤)なので、そのとおり、LEDにつなげると・・・
あらら・・・点灯しません。
えー?不良品?
もしかして、逆?
ってんで、ベースをプラスにコードをマイナスにつなぐと、点灯しました。
えーーー?このLED極性逆なのか?それともXmが一般と逆になってる?
とりあえず、点灯したのでいいのですが、謳い文句の「装着時の極性調整不要!」は一体どないなってんねん!!
LEDの極性が逆なのか、Xmが逆なのか、調べてみることにしました。
すると、マイナス13V!
ということは、Xmの方が正負逆です。
つまり、ベースがプラス、H3球に繋がるコードがマイナスになってるんです!


マウスオーバーで、プラス側端子部拡大
テスターを逆に繋ぐと、ちゃんとプラス電圧が出てます。

で、肝心の明るさですが、かなり明るいですね。今までのSMDとは違って、直視できないくらいのまぶしさです。これは期待できそうです。触ってみると、今までの砲弾型やシングルチップのSMD LEDと違い、結構熱を持っていて熱いです。

しかし、課題が2つ

1. 長すぎて遮光板に干渉し、装着できない
2. 車体側の正負が逆

1.の対策としては、遮光板の天板をこじ開け天地長を確保する
2.の対策としては、車体側端子を抜いて、逆転させる

ということにして、この日の作業もここまでです。

翌週の週末までに、あれやこれやと作戦を考えて、対策を立てました。

作業に入る前に、ユニットのグレーの蓋を布テープで閉じないように固定しました。
今までの調査・準備作業で、この蓋が閉まってきて押さえながら作業するのが、作業性を悪くしていると気づいたからです。
さて、作業に入ります。

対策1. 遮光板の天板をドライバーで押し上げる。
H3球を抜いた穴からマイナスドライバーを突っ込んで、ぐぐぐっと押し上げました。天板をこじ開けようと思ったんです。
しかし、想像以上に頑丈にできてました、この遮光板。堅い!できるだけ手前側を押し上げるんですが、クリアランスがあまりなく、真っ直ぐドライバーが入らないので、なかなかうまくいきません。しかもこの遮光板はリテーニング・スプリングの爪があるベースユニット一体になっていますので、押し上げると爪の角度が変形してしまい、後でラジオペンチで戻さないといけなくなりました。

押し上げる前

押し上げた後
ですが、LEDを装着してみて、なんとか収まるくらいにはなりました。
外から遮光板を確認すると、天板がこじ開けられたわけではなく、遮光板全体が斜めに傾いていました。この板金、めちゃくちゃ頑丈にできてますねー。こんな堅くしなくていいと思うんだけど。妙なところは頑丈設計です、Xm。


プラスに繋がるコードをLEDのコードに繋げ、マイナスに繋がるコードを、先ほどプラスに繋がるコードが刺さっていた端子に繋げる
対策2. 車体側端子を抜いて正負を入れ替える
次に、一般の車と違い、シトロエンXmがH3球に繋がる正負が逆です。
ですから、この写真のように、車体から来ているプラスコードをLEDのコード(正極)に繋げ、その抜いた端子に、車体から来ているマイナスコードを挿し込みます。
写真でいうと、赤矢印のようにコードを抜いて、それをLEDに繋げ、抜けた端子にもともとオリジナルH3球からのコードが繋がっていた端子をつなげます。

しかし、ここで作業中断。
赤矢印のように抜こうとしても、指は入らないから抜けない。ラジオペンチを使って挟んで抜こうとしても、イマイチ届かずにうまく挟めません。
そこでホームセンターで、ロングノーズのラジオペンチを買ってきました。
これならちゃんと届きそうです。98円。激安。でも、結構しっかりとした作りです。
無事抜けました。
しかーし!一難去ってまた一難。
LEDから出ている正極用端子(オス)が、さっき抜いた車体側からの正極端子(メス)に入りません。LEDのオス端子の方が幅が広いんです。
あちゃー・・・端子を広いのに付け直さないと無理だ・・・。

マウスオーバーで拡大
気を取り直して、左フォグはそのままに、右を先にやろうと、したら・・・、
なんと、右は端子が半田付けされてるじゃあーりませんか!!
まいったなぁー、一難去ってまた一難の連続・・・
これはコードを切断して、平型端子をつけないと無理だなぁ・・・。
結局左右とも、端子の付け直しが必要っていうことがわかりました。
この日の作業は、また終了。


後日、平型端子を買って来て付け替え作業です。
オートバックスで買った端子セット
エーモン 1155 平型端子(オスメスの4セット) 189円
付け替えるのって抵抗があったのですが、いた仕方ありません。付け替えても電球はいつでもオリジナルのハロゲンに戻せるので、そこは大丈夫です。

まずは、左フォグの車体側からきている正極端子を付け替えます。ロングノーズラジオペンチで抜いたやつです。

電工ペンチの、コードストリッパー部分で、被覆を剥きます。狭いところで、電工ペンチで作業するクリアランスが限られているので、結構きつかった。
後でわかりやすいように、エーモンのシールを買って来て、「プラス」を明示しました。
端子をカシメます。根元のところは細いので、かしめにくい。カシメはしっかりとカシメないと、電気が流れたとき、接触抵抗が高くなり熱を帯びますので、念入りに何回もしっかりとカシメました。
この端子を、LEDから出ているコードに繋ぎます。

マウスオーバーで拡大
まず右だけLEDを装着してみて、点灯テストです。

ん?昼間だからか結構暗い感じだな。やっぱり遮光板のせいか・・・。
でも、色温度かなり青っぽくていい感じ。
純正ハロゲンと比べてみると、色温度は一目瞭然。

マウスオーバーでヘッドライトON
少し遠めで見てみますと、やっぱり暗いですねぇ。色温度はいいんだけどなぁ。
ヘッドライトを点灯さてみると、色の具合は6000ケルビンのヘッドライトよりも色温度が高く6500ケルビンという謳い文句通りの感じです。
さて、次は半田付けされていた右の端子の手術です。
赤×印のところを切断して、マイナスとシールを貼ってあるコードと繋がるように、平型端子を取り付けます。
赤×の左側をオス、右側をメス端子にします。
端子セットに付属の絶縁のためのカバーを平型端子を取り付け前にコードに通しておいてから、端子を取り付けます。
そして、今取り付けたオス端子を、純正ハロゲンのコードにつながっていたメス端子と接続します。

切断したもう片方の側にメス端子をとりつけ、これをLEDから出ているコードに繋ぎます。
写真ではメス端子の根元が若干へたくそなカシメですが、後で修正しています(^_^.)

右の純正ハロゲンH3球は、切れていたわけではないのですが、このように内部が焼けたように曇っていました。


両方LEDを装着したので、昼間ですが、点灯して感じを見てみます。
HIDヘッドライトとの色温度の感じも良く、クールだ!めちゃくちゃクールだ。
アバンギャルドなシトロエンXmにすごく似合ってます。

マウスオーバーで拡大
夜になったので、フラッシュをたいて、撮ってみました。
うーん、カッコイイ。

フォグだけを点灯して、明るさを見てみます。
・・・く・・・、暗い・・・。
いつものテストコースで照射テストです。
これはHIDヘッドライトと共にLEDフォグを点灯したとき
HIDを消灯すると・・・、
まーったく、見えません。暗すぎる。

これは、露光時間を長くして写してます。

今回のLEDフォグ化の結論ですが、
判定:ビミョー

見た目はクールです。でもやはり光量が足らず、フォグとしての機能性はほとんどないといってもいいんじゃないかと思います。ポジションランプに毛が生えた程度といっていいでしょう。
苦労の割には・・・って感じですね。
でも、ファッション性はかなりありますね。普段、フォグを点灯しない人は、ファッション的にいいのではないかと思います。私のように、近距離左右方向の光の拡散性によって、道路端を人が歩いてたりするのを速く発見したい、とかって目的でフォグを点灯してた人は、ちょっとその目的は達成できないと思います。
また、装着ですが、今回選択したLEDは長すぎたので、こっちだったら遮光板を押し上げたりせずにすんだかもしれません。

このフォグについては、引き続き、別のチャレンジを計画していますので、またレポートします。

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