あばん・ぎゃるど  
  シトロエン日記  
  2009.7.29 Xm、フロント・アディショナル・スフェア交換 (63,182km)  

今年の梅雨は長いですねぇ。今日は梅雨の晴れ間。早速、スフェア交換作業をやりました。スフェア購入のいきさつは、こちらを参照してください。
アディショナル・スフェアの交換は、2000年11月に黒XMのときにやって以来なので、まずは当時のことを予習しました。
【フロント・アディショナル・スフェア交換に必要な準備物】
フロント・アディショナル・スフェア、12mmのレンチ、フィルター・レンチ(スフェア外し用)、油圧ジャッキ、ウマ、雑誌、新聞、LHM、パイプ(スフェアが固いときにレンチのエクステンションとして使う)
【フロント・アディショナル・スフェア交換手順】
1. エンジンをかけ、車高を最大にする
2. 油圧ジャッキで車高をあげ、ウマをかける

ジャッキをかけるポイントは、私は、フロントサブフレームのこの写真のあたりにしています。
ウマをかけるポイントは、取説にある車載ジャッキポイントです。
3. 車高を最低にする
4. エンジンをかけたまま1分ほどでエンジン停止。ドアは開けたままにしておく

すっかり忘れてて、予習で思い出したんですが、ドアを閉めるとアディショナル・スフェアが30秒後に切り離されるので、圧が完全に抜けないそうです。
5. ブリード・スクリューを緩める

残圧を抜くために、プレッシャー・レギュレーターのブリード・スクリューを緩めます。ブリードスクリューの位置は、ジャッキアップした車体の前あたり、タイヤより前側くらいの位置で、左右の真ん中よりちょっと左寄りです。写真の矢印の奥あたりにあります。
緩めるとき、車体の下に仰向けにもぐるわけですが、このとき、雑誌が役に立ちます。雑誌を2冊ほど重ねて枕にします。これがないとねぇ、首を持ち上げて作業するから首が疲れるんすよ。
ブリード・スクリューを角度を変えて、写した写真です。この白丸内のねじがブリード・スクリューです。これを12mmのレンチで緩めます。緩めるとシューっ・・・と音がして、圧が抜けます。これは少し緩めるだけで十分です。間違って外しちゃうと中にあるボールが飛んでいって、2度と圧が上がらなくなってしまうというとんでもないことになるそうです。
さて、いよいよ古いスフェアを外しますが、フロント・アディショナル・スフェアの位置は結構後ろの方というか、車体の真ん中よりちょい前くらいです。
写真で見えているタイヤはリア・タイヤです。
6. スフェアを拭く

スフェアは結構汚れています。汚れているとスフェアのレンチをかけたときに滑りやすいので、布でスフェアの周りを拭きます。
7. スフェアを回して外す

スフェアにレンチをかけて、回します。使ったのはいつものエーモンのレンチ。1200円。固いかと思ってたんですが、あっさりと回りました。きっと、購入したAuto Pallasさんが、スフェアの残圧を調べてくれたときに、手締めしてくれてたんでしょう。
スフェアが緩んだら、あとは手で回して外します。外した途端にLHMがたらららぁーって結構な量が漏れてきますから、あらかじめ新聞を敷いておきます。このとき、スフェアの真下にいると、お腹が緑色になっちゃいますから、注意が必要です。
外したスフェアを見たら、あら・・・?なんか、小さい・・・。70barの新品のスフェア(写真右側)と比べると50barと同じ大きさです。え?大丈夫なの???
恐らくオリジナルが400cc、今回購入した新品の方が500ccだと思われます。

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しかも、LHMが通過する穴径も全然違います。写真ではすこしわかりにくいですが、外した純正の方(写真右側)のが、穴径はずっと大きいんです。
しかも、しかも、ディンプル(写真白丸内の窪み)があるじゃないですか!!!!
ディンプルがあるってことは、対策球ですよ、あなた!
ってことは、たぶんほとんど圧が抜けてないはずです。あー、もったいないことしたなぁ、交換不要だったじゃん・・・(>_<)
外した純正球をよく観察すると、75 と刻印されてます。たぶん、圧力75barのことだと思われます。
またDTと書かれています。純正の型番は、FRではなくDTと呼ぶのか?
8. OリングにLHMを塗り、車体側の穴にはめる

元にもどそうか、どうしようかとっても迷ったんですが、買ったでかい球をつけてみることにしました。
こんなでかい球、はまるのかなぁ・・・と思いましたが、スペース的にはなんの問題もなくすんなりとはまりました。
新しいスフェアを装着する前に、スフェアに同梱されているゴム製のOリングにLHMを指で塗り、車体側にはめておきます。古いOリングが、外したスフェア側についていることもあれば、車体側に残っていることもありますのでそれは外しておきます。今回は、車体側に残っていました。この辺りは、リア・スフェアをスペコンへ交換したときの記事を参考にしてください

9. スフェアをゆっくりと手でねじ込む
新しいスフェアのねじ込み部やOリングが当たる部分にもLHMを塗っておきます。
新しいスフェアを手でねじ込んでいきます。いわゆる手締めです。レンチでやると次外すときに、固くて回らないことがあるといわれています。私の場合は、不安だったので、若干レンチで軽く増し締めしました。

10. ブリード・スクリューを締める
11. ウマを外して、車高をノーマル位置に戻す
12. LHMを多少補充する


本当は、この後、エア・抜きをしないといけないと、じーじさんから教えてもらっていたのですが、やり方まで教えてもらってないので、今回も省略です。
今日は時間切れなので、ここまでです。リア・アディショナルは後日交換することにします。
 
さぁて、乗り心地はどうでしょう。でかいスフェアがどう影響するのか、ちょっと心配です。
内気圧はほとんど同じですから、容量(大きさ)と穴径が細くなってることがどう影響するのか、素人の私には想像もつきません。FACTORY M&Hさんによると、「ガス容量及び圧力が大きくなるほどバネが柔らかくなり、オリフィス径が大きくなるほどダンピングが柔らかくなります。」と書かれています。(ここの解説めっちゃわかりやすい)
駐車場の関係で、まずはバックです。10mほどバックするんですが、10km/h以下でバックしてるときから、スフェア交換の効果が実感できました。そんな速度なのに、早くも酔いそうなくらいです。軽くブレーキ踏むだけで、ずんっ・・・と沈み込む感じがします。
走り出します。ちょっと、ほんのわずかにフロントがつっぱった感じがしますが、硬くなったわけではなく妙な感覚です。ストローク量はあきらかにこちらの方が多いです。重厚な感じがします。
100km/hくらい出します。ぬぉーーーーーーーーー!全然違う!!これはいいかも♪重厚感がまるで違います。ゆっくりと長周期のハイドロの特徴がより一層出てる感じです。しかし、酔いそう・・・。といってもどんぶらこ、どんぶらこと上下にかなり揺れているわけではなく、わずかにゆるん・・ぬるん・・・とした独特の感覚です。それがちょっと酔いそうな感じもします。
ブレーキを踏みます。ほぉーー・・・・。踏んだ瞬間、まずはフロントが少し沈み込み、ワンテンポ遅れてリアが沈みます。交換前にこういう感覚はなかった。交換前は車体が道路と平行に沈み込んだか、若干ノーズダイブしながらもリアが同時に沈み込んでいたのですが、こういう感覚は初めてです。
うーん・・・交換前の純正は純正でいいのかもしれないけれど、これはこれで、気持ちがいいです。より初期型XMに近い感じがします。今のところ気に入りました。

取り外したスフェアの残圧はこちら

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