あばん・ぎゃるど  
  シトロエン日記  
  2010.5.4 シトロエンXmのブレーキランプ球LED化のための基礎調査  


昼間だと薄暗いXmのブレーキランプ
シトロエンXmのブレーキランプ球を交換したときに思ったのですが、Xmのブレーキ・ランプって、暗い。普通の車よりも暗い。夜だと十分明るいのですが、昼間だとちょっと暗めなんですね。
最近、ブレーキランプにLEDを採用している車種が、メルセデスやBMWなどの高級ドイツ車だけでなく、FITのような国産ベーシックカーでも多くなってきているから、余計そう感じるのかもしれません。
そんな折、エアロワイパーを購入のためにヤフオクを見ていたところ、普通の電球ソケットと互換性のあるLEDランプっていうのが、かなり安く出ていることに気づきました。
S25規格(Xmに適合)シングル球相当の36個LEDが付いたものが、2個セットで1,280円とかなんですよ。エアロワイパーといいHIDといい、すぐに安くなるものなんですね。
そこで、ネットでいろいろと調べていると、いくつかの疑問や注意点があるようでした。
私の抱いた疑問は、
1. 発熱でブレーキランプユニットのレンズが溶けないか?
2. 正面から以外でも十分明るいものなのか?
3. ブレーキランプの上側はテール兼用のS25ダブル球だけれども、LEDのダブル球で対応しているのか?
4. 明る過ぎて後続車に迷惑にならないか?(車検に対応するのか?)

このことに対して、北海道の深谷さんが詳細に回答してくださいました
> 1. 発熱でブレーキランプユニットのレンズが溶けないか?
これは心配ありません。LEDは発熱しないわけではありませんが、ハイパワーのものは放熱器が必要になりますが、小型のものはリード線を通じて基盤で放熱する程度です。

> 2. 正面から以外でも十分明るいものなのか?
これも問題ないと思います。私が4年ほど前に作成したものは正面に18個使用したもので、リフレクターを使用していませんが、それでもレンズでの乱反射がありますので実用上問題はありません。
市販のものはリフレクターを使用するために横向きに多数のLEDが配置されているので大丈夫と思います。

> 3. ブレーキランプの上側はテール兼用のS25ダブル球だけれども、LEDのダブル球で対応しているのか?
これも大丈夫です。回路的に減光するように電圧降下用の抵抗と、逆流防止用のダイオードが組み込まれています。

> 4. 明る過ぎて後続車に迷惑にならないか?(車検に対応するのか?)
車検は間違いなく通ると思います。LED装備のメーカー車の場合、ランプの位置によっては後続車の迷惑になるようなまぶしい車も確かにありますが、Xmの場合はランプ位置が低いので、後続車がケイターハムでなければ大丈夫だと思いますよ。

深谷さん、どうもありがとうございました。
この情報を元に、自分なりにXmブレーキランプに関する基礎調査をしてみました。

ブレーキランプ球が収まる白ソケット
【Xmのブレーキランプ球の規格】
下側:12V/21W S25シングル球×2個(左右)
上側:12V/21W S25ダブル球×2個(左右)
ハイマウントストップランプ:12V/21W S25シングル球
球の全長:48.6mm (シングル・ダブル共通)
縦長ソケットからの出っ張り部分の長さ(写真):31.5mm

ここで、ダブル球というのは、1個の球の中にフィラメントが2つ入っており、1つはテールランプ用、もう1つはブレーキランプ用として使われるものです。

白ソケットを外したら見える黒ソケット
次にランプユニットの方を調べます。
深谷さんから発熱は心配ないとの回答でほっとしたのですが、念のためクリアランスを調べるためです。
ランプユニットの背面には、ブレーキランプ球やウィンカー球用の白ソケットユニットを収める黒いソケットがあります。ここからの奥行をノギスのデプスゲージを使って測りました。
【Xmのブレーキランプユニットの奥行き】
下側ブレーキ球用:70.5mm
上側ブレーキ球用:87.2mm
ウィンカー球用:38.7mm

下側の方が短いのは、黒い部分が上側より少し奥まっているからです。
さらに内径も調べました。
【Xmのブレーキランプユニットの内径】
下側ブレーキ球用:27.4mm
上側ブレーキ球用:27.4mm
ウィンカー球用:計測できず(ブレーキランプ球用よりずっと大きい)
【Xmのブレーキランプ球の外径】
下側シングル球:25.3mm
上側ダブル球:25.5mm
横から見ると、こんな感じになってるはずです。

以上から考えると、標準球の先端とランプユニットの間のクリアランスは、
下側:70.5 - 31.5 = 39mm
上側:87.2 - 31.5 = 55.7mm
ということになり、十分なクリアランスがあります。
私が購入の候補にしているシングル球の1つの外形寸法はこれくらいです。
白ソケットに挿入したときにどれくらい出っ張るのか、わかりません。
標準球では、全長48.6mmに対して、白ソケットから出っぱりが31.5mmですから、17.1mmが白ソケットの中に隠れる部分になります。仮にこれと同じだけ隠れるとすると、出っ張り部分は 51 - 17 = 34mmとなります。
ランプユニットの奥行きを考えると、35mm以上のクリアランスがあり、たとえ熱が発生したとしても十分なクリアランスがあるのではないかと、思われます。
内径は27.4 - 26 = 1.4mmしか余裕がありませんが、ぎりぎりなんとかなりそうです。

なお、深谷さんからの情報では、Xmのブレーキランプの場合、白色LEDではなく、赤色LEDがいいようです。
「4年前、試作段階で見た目の明るさから白色で作ってみたものは、装着してレンズを通過した実際の色は赤ではなく奇妙な感じのオレンジ色になり、しかも暗くてびっくりした記憶があります。よく考えてみると、白熱電球は色域がほぼ可視光線全域に広がっていますので、赤レンズのフィルターを通すと赤だけが通過してきますが、LEDの場合は色域が非常に狭くほぼ純色ですのでブレーキやテールに白色のものは使えません。」 by 深谷さん

この情報はとっても貴重です。白色を買うところでした。重ね重ねありがとうございます。
最後に、ハイマウントストップランプを調べます。
中期型Xmと後期型Xmではハイマウントストップランプの形状が違うのですが、中期ではこのように両脇にある丸い部分を押さえながら引っ張ると蓋が外れます。
球は前述したように、S25シングル球がなんとたったの1個。しかも横向きに装着されています。
反射しやすいように半円球と板状のリフレクターが見えます。
球は後ろから見て、左側に寄っており、リフレクターも左半分しかありません。
どうりで、なんか右側が少し欠けたように見えるはずです。
LED化するなら、この右半分のところに、アルミ箔を貼り付けたほうが良さそうです。
クリアランスですが、標準球で球の側面と赤いレンズの間は、約8mm。半円球のリフレクターの中心部からも約8mmでした。

以上の基礎調査から、LED球の商品選定をしたいと思っています。

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