ガイシャの不思議

ドアミラー編


 安いエントリークラスの外車に多いのですが、ドアミラーが電動式なんだけど、助手席側だけで運転席側は手動というのが結構あります。以前乗っていたシトロエンZXがそうでした。

 これには、はじめ「外人はなんちゅうケチや」と思いましたが、乗ってみるとこれ結構合理的なんです。助手席側は、手が届かないので電動のが便利です。でも、運転席側は手が届きます。だから、手でやればいいんです。で、外車の感心するのは、手でやるんだけども、窓を開けなくてもいいというところです。室内にドアミラーと直結したレバーがついていて、それをチョコチョコっと動かすと、ドアミラーも動く仕掛けになってます。
 両方が電動だとかえって不便です。スイッチを切り替えて、今から右を動かすんだ左を動かすんだとやらないといけない。これが片方しかないと、スイッチの切り替えがないですから、迷いません。コストダウンと合理性をうまく両立させてるなぁと思います。
 ただ、多くの日本人の感覚では「ケチ」ということになってしまうと思います。そういう感覚が、自分の首を絞めるんでしょうね。コストアップになって高いもの買わされる、あるいは他で手抜きされる。

 パワーウインドーもいっしょです。前席はパワーウインドーだけど、後席は手動というのが結構あります。これも日本車にはないですね。そんなケチなの。ですが、これちょっと不便ですけど、まぁ後ろに乗る率って少ないですから、やっぱり合理的だと思います。それで安くなるなら、いいと思うんです。

 日本のメーカーはこんなことできないでしょう。こんな大胆なこと。そういった常識にとらわれない発想ってのに私はすごくひかれてしまいます。

 もう一つ言わせてください。メルセデスのドアミラーです。現行Eクラス、Cクラスのまえの話なんですが、つまりミディアムクラスとコンパクトクラス190Eのドアミラーは変わってました。
 助手席と運転席で、形や大きさが違うんですね。左右非対称。助手席側の方が幅が短くて高さが高い。助手席側のミラーに映る像って当然運転席から見れば遠いですから、小さく見えます。それを補正するために大きさが違っているそうです。
 私は、すごいなぁと思いました。普通かっこ悪いと思うじゃないですか。左右非対称なんて。それを堂々とやるってのはすごいです。
 私は、メルセデスのそういうすごさにすごく興味をもっています。いつか乗りたいと思っています。きっとメルセデスに乗ったら、「メルセデスの不思議」が沢山書けると思います。


[ Home ] [ Up ] [ クラクション編 ] [ スペアタイヤ編 ] [ エキゾーストパイプ編 ] [ 給油口編 ] [ ドアミラー編 ] [ シート編 ] [ from Readers ]