ガイシャの不思議

シート編


 ガイシャのシートは、よくできています。どこがいいのかというと、私は次の3点があると思います。

Xantiaのバックレスト角度調整ダイアル (6695 バイト) 1つめのダイアル式というのは、国産車だと、普通、背もたれの角度を変えるにはシート横のレバーを引いて角度を変えますよね。ガイシャの場合多くは、レバーじゃなくてダイアルなんです。これがいいんです。レバーだと、歯車の歯が粗くてイマイチいい角度にならないことが多いんですが、ダイアル式だと歯が密で、微妙な角度であわせられます。ですから、自分にぴったりの角度になるので疲れにくいんですね。
 毎日乗っていても、その日の洋服の素材によって厚さは違うし、季節によって着重ねするとまた厚さが違ってきます。その時にやはり、その分の微妙な調整ができないと、どうもしっくりこないわけです。国産車でもパワーシートだと実に微妙な調整ができていいんですよね。あれが手動になった感じ。これも、国産車から乗り換えて感じる違和感の一つですね。でも、いいです。
 ただ、一つ不便なのは、めいっぱいリクライニングさせようとすると、ダイアルをすごく何回も回転させないといけないので、大変です。事実上、リクライニングできないと考えていいでしょう。しかし、まぁ、車の中で寝るというのは、カーセックスのときくらいしかないじゃないですか?・・・って、そんなことないか (^^ゞ
 ま、外人は車の中で寝るという発想がないのかもしれません。ちなみに、私も寝ません。

XMのフロントシート (8117 バイト) 2つめのシートの柔らかさ、厚さというのはガイシャ特にフランス車は優れています。なかでも、ルノーのシートは最高です。本当にすごい。座ってみると、じんわりとお尻全体を包み込むようです。お尻や太股のある部分に力がかかるのではなく、面全体で重量を受け止める感じです。気持ちいいです。ふわーっとしている。でも、沈み込まない。一回座るべきです。私はルノー5のシートが好きでした。こんな感じは国産高級車でも経験したことがありません。
 ガイシャ、特にフランス車の場合は、小さな1600ccか、それ以下の車でもシートに手を抜いてません。そこに感心します。手を抜くべきところ、抜いてはいけないところがきちんとわかっている、という感じです。国産車だったら、小さな車はホント薄っぺらな感じのシートで、すぐ腰が痛くなったりしますが、ガイシャはよくできています。やはり、長いバカンスがあって、大陸を移動するために日本じゃ考えられないくらいの長距離運転をするからじゃないでしょうか。これは、ヨーロッパの生活・文化を感じさせるものの一つです。
 ただ残念なのは最近出てきた車は、フランス車といえども、それほど感激するほどのものはなかなかありません。Xantiaのシートも雑誌によっては結構誉めていますが、私はそれほどのものではないと思っています。むしろ、Audi A4/A6のシートの方が柔らかくて、たっぷりしていて、私には心地よく感じられました。

 Xantia、XMのシートについてはこちらも参考にしてみてください。

 3つめの角度調整の歯車の強度というのは、安全性に関わる話です。
 国産車の場合、高級車を除いて、この歯車の強度が弱いそうです。ですから、後部座席の人がシートベルトをしてなかったり、重い荷物があったりしたときに事故をすると、後ろの人や荷物が前席の背面に激突し、その衝撃で歯車が欠け、シートが前に倒れてしまうことがあるそうです。そうなると、せっかくのシートベルトやエアバッグが何の役にも立たないわけです。
 ただし、この話は確かめようがないので、ごく最近発売された国産車でも改善されていないのかどうかはワカリマセン。またガイシャ全てが強度が強いのかどうかも分かりません。


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