あばん・ぎゃるど      XM北東北通信 by フジワラ >>> メンテナンス・アドバイス

 クリック感ありますか? 〜 ATキックダウンケーブル 〜

12ヶ月点検などでベルトの張りの調整は行います。 ところが種々のコントロールワイヤーの張り調整は、ともすると所有期間内に一度もしないのではないでしょうか? ワイヤーもベルトと同じく次第に伸びていきますので張りの調整が必要です。 ここでは、レスポンスに関わる2本のワイヤー、スロットルケーブルとキックダウンケーブルについて紹介します。
まずもって、運転席に座って、アクセルペダルをゆっくりと床に付くまで踏み込んで見てください。 ペダルが床に付く直前に踏み込み抵抗があり”コクッ”というクリック感を伴う場合、あなたのXMはなかなか優秀です(^^) ストン!と何事もなく床についてしまったあなたのXM、ワイヤーが伸びてます。
私のXMはもちろん、ストン!でした。(ToT)
クリック感はキックダウンケーブルの張り方によって見え隠れします。キックダウンケーブルはミッションにアクセル開度を伝える役目をもっており、アクセル開度はシフトアップ・ダウンのタイミングを左右します。
張りの調整は、必ずスロットルケーブル、キックダウンケーブルの順に行います。
もしもの時、復帰ができるようスロットルケーブルはクリップの位置、キックダウンは図の赤矢印間の距離を控えておいてください。

スロットルケーブルの張り調整
基本的に全閉・全開になるように調整します。  調整はケーブル調整クリップで行います。 
 1. キックダウンケーブルを外します。 
 2. スロットルケーブル調整クリップを外し、全閉時にケー  ブルがややたるむようにクリップをつけなおます。 
 3. アクセルペダルを床まで踏み込んだ場合、スロットルバルブが全開になるか確認する。
ならない場合は、再度クリップの位置を調整します。

キックダウンケーブルの張り調整
調整はボルト緩めて行います。
 1. アクセルペダルを床まで踏み込んでいき、踏み込み抵抗を感じ    た時点で図の赤矢印間の距離を測定する。基準値は39mm。

 

キックダウンケーブルに関するTIPS

当初、踏み込み抵抗を全く感じない個体は、測定に先立って調整ナットを緩めてケーブルストッパーがステーに近づくようケーブルを張っておきます。

・アクセルペダルを踏み込む代わりに、スロットルバルブプーリーを回してもかまいません。

・たぶん基準値は、ケーブルの伸びがない場合を想定していると思われるので神経質になりすぎないようにしてください。  別の基準を言えばアクセルペダルに抵抗を感じたときペダルステーと床との隙間が2〜3cmといったところでしょうか

赤矢印の間隔とシフトタイミングの関係は以下のようになっています。
 長くとる:ケーブルの張りは強くなる:変速速度は上がる。
 短くとる:ケーブルの張りは弱くなる:変速速度は下がる。

張りを強くする方向に調整しますが、張りすぎは厳禁です。


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